ピカードと宇宙とAIと

Amazonでスタートレック:ピカード(以下【ピカード】)見たよ!超最高っ!吹替も字幕も見た!何回でも見れちゃう!


『そんなの宇宙を舞台にしてなくてもいいじゃん』という作品が多いなかでスタートレックは宇宙への希望と妄想を広めて高めて深めてくれる作品。中でもStar Trek: The Next Generation略してTNGは僕にとってのスタートレック歴の中ではピークであり、その理由として99%をパトリック・スチュワート演じるジャン=リュック・ピカード艦長の存在が占めている。

そして、時を超えて満を持しての【ピカード】である。1話2話を観たところでは僕のピークが更新されるのは確実だ。今時の流れではあるがAIも物語の中軸になっているようで、僕が最近のクリエイティブ活動をAIに焦点を合わせていることもあり、狂喜乱舞である。

シリーズを通した未来の理想が堕落したかのように【ピカード】では描かれている。昨今のAIや宇宙開発ブームに配慮した作りを選択しており、それは様式ともなっていたスタートレックの新しい挑戦と思える。要するに24世紀における精神的に進化した地球人類と地球外知的生命体のパーティによる冒険譚だったものが、21世紀初頭に生きる我々のリアルに寄り添うスタイルを採用したのだろう。それは正解だと思う。好奇心や想像力が解放されていない大人にとってはリアリティに欠けた冒険譚は幼稚に見えてしまうのは否めない。そのへん人工生命の反乱、否定から始まる本作はとても分かりやすい構造となっており、提督がピカードに浴びせるFワードはその象徴であり、【ピカード】という作品が未来の理想を再構築していくストーリーなのかもと期待もしてしまう。

ポジティブな咀嚼は必要となるが旧くからのスタートレックファンでも興味をもって入り込めると思う。ボーグ周りになると「旧作を観てて良かった!」と優越感に浸ってしまうのも否めないが、きっとボーグを知らない人でも「なにこれ感」をもってワクワクすると思う。ハイブマインドや群知性への興味が無いと、本作を観ても頭から何が面白いのかの予兆を感じるには説明が足りないと思うが、しばらく見てれば理解が追いついてくると思うので頑張って見続けてください!これってAI進化と人類進化に直面してる21世紀に生きる我々のテーマなんですよ。

ロキュータスーーー!(絶叫)

最近AIをあつかった作品も増えてきてるけど陳腐かつ消化不良で捌ききれてないものが多い。それをスタートレックという積み上げてきた重厚な世界観で取り組んでくれるんですよ。面白いに決まってる!古い映像や演技はつらいかもしれないが旧作も是非とも観て観て!【ピカード】を観ながら、つまみ食いからでいいと思うよ!




さて、10話まで観たよ。
後半は駆け足過ぎて魅力的な要素が未消化で終わった感は否めないかなあ。質量とも膨大なネタがあっさり演出で終了するのはスタートレックではよくあることだけど、そのへんは2期で補完されることを期待している。それもまたスタートレックの楽しみ方ではあるのだが。ピカードという鳴り物入りで製作されたわりには雑過ぎると思うな。要するに、新規ファンを獲得する観点では、かな~り、もったいないと思える。唯我独尊すぎて、残された未知の展開に引っ張られる前に、興味を失ってしまう人も多いのではないかな。

まあいい、では2期への希望も込めて気になったこと。

ボーグなんですが・・
ブルーがさあ、悲しすぎるよね。結線しクイーンと化したセブン・オブ・ナインよりもボーグキャラとして全うしたと思うけど、ボーグ設定を活かすためにも、もっと彼の未来を見たかったなあ。ボーグが人類進化の一形態であることは変わらないので、地球人が創造したポストヒューマンとありえる人工生命(シンス)との接点は難しいとは思うけど、世界設定的に美味しいのは間違いない訳だし。あとセブンとラフィの関係についてはボーグ設定的が陳腐化しないことを祈りたいし、ボーグキューブはあれで終わりではなく奈落に落ちたナリッサがクイーンとして復活するとか・・無いかwそれから古代種族の生み出した高度人工生命が、ボーグや地球発人工生命まわりの設定を、台無しにするんじゃないかと心配だ。宇宙的壮大さでは正解ではあるんだけど、やっぱもったいないよね。

しゃぶりつくしてから台無しにするなら許すw