今年もやってきましたよ。
一年を通じて最も不愉快な月……6月。
祝日が一日も無い。春休みや夏休みとも関係無い。最低最悪の月だ。それを嘆くのび太を不憫に思ったアホなドラえもんが取り出したる道具は日本標準カレンダーだ。祝日シールをカレンダーに貼るだけで、その日が祝日になっちゃうという優れモノだ。ドラえもんの秘密道具には超未来的なものが多いが、この日本標準カレンダーもまたSFの域を超えている。
ドラえもんが四次元ポケットから取り出す道具とは、22世紀には存在する道具のはずだ。もしもボックスはソードアートオンラインのフルダイブ技術のようなものとも解釈できるが、 日本標準カレンダー はそれの単なる機能限定劣化版ではなく、リアルに日本国民に迷惑をかけているように語られている。まあ、のび太が『勤労感謝の日』に対抗して、『誰も働いちゃいけない日』と法律で決まっているという物凄い強制力を悪ノリで設定さえしなければ、祝日が一日増えただけなのかもしれないが。
よく考えてみると、この強制力はもしもボックスのようにIFの世界を構築するのではなく、法律が存在するかのように日本国民を洗脳している機能のようである。皆が生命にかかわる食べるための労働をも否定しぐうたらに殉じようとするのである。
これは、思ったより、かなりヤバイ道具のような気がするなあ。独裁スイッチのような独裁者を改心させるための道具がある22世紀で開発された発明ですから、無茶をするとポータブル国会のように解散自爆するようなセーフティ機能もあるのだろう。
ちょっと笑えるのは日本標準カレンダーもポータブル国会も日本限定の効能だということ。22世紀の日本と世界の関係はどうなってるのか想像が掻き立てられるんだよねえ。きっと殺伐な世界の秘密道具に比べて日本の秘密道具は、わび、さび、いき、なえ、もえ、が効いている洒落乙な道具が多いのだろうな。いや、そうであるべきだ。
さて、6月2日のぐうたら感謝の日だが
のび太が祝日シールを剥がしたら元通りになった。
■皆(のび太含む)
どうしてきょうが休みだなんて、
思いこんだんだろう。
■ドラえもん
みんなにめいわくかけたな。
おい!